つらい喉の痛みと高熱が特徴の夏風邪、「ヘルパンギーナ」
【症状】
38~40℃の熱が2~3日続き、喉の奥に水疱ができて痛みます。痛みが原因で不機嫌になり、唾液を飲み込むことすら苦しいことも。
ひどいときは食べられない・飲めないが続き、脱水症状になることもあります。
水疱は熱が下がって2日程度でなくなります。
【検査・治療】
ヘルパンギーナの特効薬はありません。
症状を和らげる対症療法をしつつ、自然回復を待つことになります。
発熱で苦しい場合は解熱剤処方、脱水症状がある場合は点滴治療が行われることもあります。
【ホームケア】
喉が痛み、水分や食べ物を嫌がることがあります。
冷たいゼリーやスープ、薄味で柔らかいうどんやおかゆなどがおすすめです。
脱水症状に注意しつつ、自宅で安静にするのが一番の治療となります。
【潜伏期間 感染経路】
咳・くしゃみなどを介しての感染(飛沫感染)、唾液や鼻水が付いたおもちゃの貸し借り、ウイルスが付着した手で目鼻口など粘膜に触れることでの感染(経口・接触感染)があります。症状が収まった後も2~4週間程度は便にウイルスが排泄されるので注意が必要です。
保育園・小学校が出席停止にはなる決まりはありません。症状をみはからって判断するようにしましょう。
【かかりやすい時期・年齢】
ヘルパンギーナの感染は5歳以下が全体の90%以上を占めていますが、大人が感染することもあります。
大人は重症化しやすいと言われ、脳炎・髄膜炎・心筋炎などに注意が必要です。
原因となるウイルスの型がいくつかあるので、何度もかかるケースもめずらしくありません。
【注意点】
基本的には軽症で済むことが多い病気ですが、まれに重症化することがあります。
嘔吐・ぐったりしているなど、様子がおかしい場合はすぐに受診するようにしましょう。
集団生活や家庭内での感染を防ぐため、うがい・手洗いを徹底しましょう。
タオルや食器の共有を避け、感染者が触れたものはよく拭くなど対策をしましょう。