急性腎盂腎炎の特徴・症状と治療法について【医師監修】

公開日: 2024/02/05 更新日: 2024/03/28
高熱や全身のだるさ、腰や背中の痛みが急にあらわれた場合、かぜやインフルエンザ、コロナなどを疑うことが多いのではないでしょうか? もしもそれらの疾患に当てはまらない場合、急性腎盂腎炎(じんうじんえん)の可能性があるかもしれません。 急性腎盂腎炎は、早期治療で症状は数日で落ち着きますが、放置すると慢性腎盂腎炎に進行する可能性もあるため早めの受診が必要です。 この記事では、急性腎盂腎炎の症状や治療法について詳しく解説していきます。 ぜひ参考にしてください。
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急性腎盂腎炎について

急性腎盂腎炎の特徴・要因・症状

急性腎盂腎炎の特徴

腎盂腎炎というのは、細菌が腎臓に感染して起きる炎症です。

腎盂腎炎は、よく女性がかかるもので、女性と男性がかかる割合は30:1とされています

というのは、男性に比較して女性の方が肛門と尿道口が近かかったり、尿道が狭かったりするので、菌が尿道に入りやすいためです。

腎盂腎炎は、急性腎盂腎炎と慢性腎盂腎炎に分けられます。

  • 急性腎盂腎炎

急性腎盂腎炎は、細菌が腎臓の中に入って、炎症が起きている状態です。

症状が急にあらわれますが、治療が早くできると症状は3日~5日で落ち着きます。

しかし、症状が悪くなれば入院する必要があるため、注意しましょう。

そのまま放置してしまうと、慢性腎盂腎炎になる恐れがあります。

急性腎盂腎炎は早めの治療が大切です

・悪寒や高熱がある、全身がだるい

・わき腹や腰、背中が痛い

・頻尿・残尿感などの膀胱炎の症状がある

このような症状があるときはファストドクターのオンライン診療でご相談ください。

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  • 慢性腎盂腎炎

慢性腎盂腎は、別の疾患によって、炎症が持続的に起きている状態です。

急性腎盂腎炎のようなものがあらわれる場合もあったり、風邪に似た微熱・食欲不振・体のだるさ・吐き気というようなものがあらわれる場合もあったりと、いろいろな症状がみられます。

さらに、このような症状が全員にあらわれるということでなく、症状が自分で分からないこともあります。

急性腎盂腎炎の要因

細菌が腎臓に入ることが、急性腎盂腎炎の要因です。

細菌が入る経路は、細菌が尿道から逆流する、腎臓の周りにあるリンパ腺から感染する、他の体の箇所で感染した細菌が腎臓に血管を通して入るなどがあります。

ほとんどの場合は、尿が逆流したり、尿道が狭くなったりするため細菌が腎臓に入って、炎症が腎臓に起きています。

そのため、前立腺肥大、妊娠中、尿路結石の人は注意が必要です。

さらに、細菌に対する免疫力が糖尿病などのために下がっている人、抗がん剤・ステロイド剤を使っているため免疫力が下がっている人もよく感染するとされています。

急性腎盂腎炎の症状

急性腎盂腎炎の症状としては、

  • ふるえる、ガチガチ歯がする
  • 悪寒がある
  • 38℃以上の高熱がある
  • わき腹が痛い
  • 全身がだるい
  • 嘔吐、吐き気がする
  • 頻尿・残尿感・白濁や血尿の尿膀胱炎の症状が起きる
  • 腰や背中が痛い

が挙げられます。

しかし、症状があらわれなかったり、症状として風邪のようなものがあらわれたりすることもあります。

急性腎盂腎炎の診断と検査

慢性腎盂腎炎を診断するためには、尿検査をまず行います。

細菌や血液、膿が尿の中に混じっていれば、血液検査を実施します。

血液の中の白血球や細菌が多くなっているかどうかが、血液検査で分かります。

このため、腎機能の状態が分かり、急性腎盂腎炎と診断されます。

しかし、これ以外に、画像検査として、超音波検査、CT検査、静脈性腎盂造影、腎シンチグラフィ、膀胱造影というようなものを実施することによって、尿の通過の状態や尿路の状態を検査して、悪くなっていれば要因を明確にします。

急性腎盂腎炎の治療法

急性腎盂腎炎の治療法は、基本的に、多く水分を摂って、化学療法を実施します。

回復することを目指すために、細菌に効果が期待できる抗菌薬を使用します。

なお、急性腎盂腎炎が再発することを防ぐために、状態が一旦改善しても治療をすぐに止めずに少量の薬を長期的に使用し続けていきます。

また、急性腎盂腎炎の要因である尿路異常などの場合は、治療を改善するために実施することを検討します。

尿路異常を治す方法としては、多くの場合は外科的療法が選ばれます。

なお、腎機能が悪くなって腎不全になっている場合は、人工透析の治療を行う必要があります。

急性腎盂腎炎を早く治すために

急性腎盂腎炎では早期の治療が大切です。

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症状に応じた薬の処方も可能です。

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急性腎盂腎炎の予防

急性腎盂腎炎の可能性がある場合は、一般的に、逆流しているかどうかを泌尿器科では検査します。

具体的な方法としては、造影剤を患者の膀胱に入れて排尿して、尿管に膀胱の中の造影剤が上がるかを調査します。

この検査はあまり内科では行われていません。

同時に、腎臓が腫れているかどうかを、レントゲン検査や超音波検査によって確認します。

基礎疾患がある場合は、これをまず治療して、全く基礎疾患がなく、たまたま逆流した場合は急性腎盂腎炎を予防する方法をアドバイスします。

急性腎盂腎炎を具体的に予防する方法としては、基本的に、局所をきれいにして細菌が尿道から膀胱に入らないように維持することが第一です。

急性腎盂腎炎は、女性に圧倒的に多いため、例えば、前から後ろに排便した後は拭くようにします。

また、細菌が性行為によって逆流する場合があるため、性行為の後には排尿することがおすすめです。

急性腎盂腎炎ではなく、性行為をした後に膀胱炎に必ずなるような人がいます。

多くの細菌が尿道から外陰部にかけていますが、このような人は一部の細菌が膀胱の中に尿道から引き込まれるためです。

このような人は、性行為をした後に抗生物質を飲むようにする必要があります。

多く水分を摂って、尿で膀胱をできる限り洗い流して、膀胱の中を寝る際には空にしておくことも方法の一つです。

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記事監修
  • 名倉 義人
    救急科専門医

    ・平成21年 名古屋市立大学医学部卒業後、研修先の春日井市民病院で救急医療に従事 ・平成23年 東京女子医科大学病院 救急救命センターにて4年間勤務し専門医を取得 ・平成27年 東戸塚記念病院で整形外科として勤務 ・令和元年 新宿ホームクリニック開院

    日本救急医学会、日本整形外科学会

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