コロナの熱が上がったり下がったりするのはなぜ?夜に発熱する原因について解説

公開日: 2024/02/05 更新日: 2024/04/10
新型コロナに感染し、「熱が上がったり下がったりする症状が続くのはなんで?」と疑問に思うこともあるでしょう。 様々な変異株があらわれ、コロナの症状も人や変異株の種類によって違います。 なかでも、熱が上がったり下がったりしてつらい思いをしている人もいるのではないでしょうか。 そこで本記事では、コロナで熱が上がったり下がったりしている理由についてや、なぜ夜になると熱が上がってしまうのかについて説明します。 しっかり覚えておくことで、万が一のときも正しい行動をスムーズにとることができるので、ぜひ参考にしてください。
コロナによる熱、上がったり下がったりしているけどどうしたらいいの?

熱が上がったり下がったりするだけで「本当に治るの?」と不安になりますよね。

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目次

コロナで熱が上がったり下がったりする原因は?

コロナで熱が上がったり下がったりする明確な原因は不明です。健康な人でも1日のなかで平均して約1℃以内の体温変化があり、常に体温は変動しています。

一般的にどのような感染症であっても、朝方には熱が下がり、日中から夕方にかけて高くなる傾向にあります。これは、ホルモンなどの影響による生理的な減少です。

しかし、ホルモンの影響とは別の原因で発熱を繰り返す場合もあります。これらの原因を知り、発熱を繰り返すという辛い症状が起こらないように努めましょう。

主に考えられる原因は3つです。

  • 一時的に免疫力が下がっているため

  • 治療を自己判断で中止したため

  • ストレス

感染後の早期回復のためにも、原因を知り正しい対策を行うことが重要です。

では、それぞれについて詳しく説明します。

一時的に免疫力が下がっているため

一度熱が下がった後に再度発熱してしまう理由として、一時的な免疫力の低下が挙げられます。

免疫というのは、体の外に存在している異物に対して体が防御反応を起こすことです。免疫系が順調に動いている限り、その働きに気づくことはありません。

しかし、体が弱っていたり病原菌と戦うことが出来なかったりと、適切に機能しなくなると病気になってしまいます。

感染症にかかったときは、免疫系が細菌やウイルス、真菌、寄生虫などの病原菌と戦い、それらを外に排出する働きを有しているため重症化に至らないケースが多いのです。[1]

コロナウイルスに感染した場合、免疫力が働いて発熱や咳、鼻水や頭痛、関節痛など人によってさまざまなつらい症状があらわれます。

人によっては食事を摂るのもままならない場合もあるでしょう。

免疫機能がはたらくことによりこのような症状があらわれ、疲弊して体力が奪われてしまい、一時的に免疫力が下がってしまうのです。

免疫力を維持するために、症状の悪化を防ぐための予防策を3つ紹介します。

  • 食べやすいものを食べられるときに食べる

  • 水分摂取はこまめに行う

  • 無理をせずにしっかりと休息をとる

どの感染症に限ったことではありませんが、病気になると食欲がなくなり、水分すら摂れなくなることもあります。水分を摂らなければ脱水症状に陥ってしまう可能性も否定できません。

消化のよいものや水分を少しずつ、こまめにとることが非常に重要です。また、人にとって睡眠や休息は一番の回復手段といえます。

これらを心がけ、体力の消耗を最小限にとどめ免疫力を維持しましょう。感染症にかかる前に日頃から基礎体力をつけておくことが重要です。

  • 栄養バランスのとれた食事を摂る

  • 適度な運動を習慣的に行う

  • 休息、睡眠をとる

  • ストレスをため込まない

  • 飲酒や喫煙はほどほどにする

以上のことを心掛けることで心身の健康を保つことができ、基礎体力も向上します。免疫力を維持するためにも、日頃から健康的な生活習慣を心掛けましょう。[2]

治療を自己判断で中止したため

次に考えられる理由は、治療の中断です。

処方された治療薬を、「症状が良くなったから」と自己判断でやめてしまうと、治りかけていた状態から再燃してしまうことがあります。

このような状況を避けるには、医師の指示通りに正しく薬を飲むことが重要です。

特に、コロナウイルスそのものに効果を示す薬(ラゲブリオ🄬、ゾコーバ🄬など)が出された場合は必ず最後まで飲み切りましょう。

2024年3月時点でこれらの薬が処方されるのは、高齢者や基礎疾患のある方、その他重症化リスクの高い方が多い傾向ですが、医師と相談することにより処方してもらえることは可能です。

重症化を予防するために重要な薬です。何かしらの理由で服用が難しい場合には、必ず医師に相談しましょう。

また、これらの薬以外でも個々の症状に合わせて必要な薬が出されます。

のどの炎症を抑えるトラネキサム酸、痰を出しやすくする薬であればカルボシステインやアンブロキソール塩酸塩です。

ほかにも、アセトアミノフェンなどの解熱剤やステロイドが配合された吸入薬などが処方されます。

これらの薬も、正しい用法用量を守ることで効果を発揮します。自己判断での調整や中断はやめましょう。

ストレス

過度なストレスは心身の健康を損ね、免疫力の低下に繋がります。[3]

反対に、適度なストレスは免疫系を機能させ、注意力を高めて体を守ってくれます。

「コロナになった」「症状により日常生活に支障が出ている」という状況にストレスを感じる方は多いでしょう。また同居の家族や子どもがいる場合、長期間外出できない状況になりかねません。

ストレスを感じると、病原菌をやっつけるための白血球が減少します。そのため、過度なストレスは病気を長引かせてしまうケースが存在します。

それでは、ストレスをため込まないための対処法を紹介します。

症状がある場合と症状がないまたは回復してきた場合の2つの条件で紹介するので、参考にしてみるとよいでしょう。

【症状がある場合】

  • しっかりと休息をとる

  • 不安が強い時は誰かと話をする(電話やメッセージでのやりとりなど)

  • 好きな香りや音楽などでリラックスできる環境を作る

  • 映画鑑賞や読書など、できる範囲で趣味を楽しむ

【症状が無いまたは回復してきた場合】

  • 軽い散歩など人と接触しない方法で外出する

  • ストレッチや軽い運動など無理のない範囲で身体を動かす

  • ゆっくりと湯船につかる

人によってストレス解消法は様々です。自分に合った方法を実践してみてください。

また仕事をしている場合、長期間の療養で職場に迷惑をかけていると感じてしまう人も多いでしょう。しかし新型コロナウイルス感染症は、誰がいつなってもおかしくない状況です。

感染した時はお互い様という気持ちで過ごしましょう。できるだけ早く回復するためにも、過度な不安やストレスは悪影響です。

上手にストレスを発散しながら、治療に専念しましょう。

夜に熱が上がる原因は?

先述したように、人の体は朝が一番体温が低く、日中から夕方にかけて上がっていくというように1日の中で変動しています。[4]

これは体内のホルモンや活動と休息による身体の反応などさまざまなことが影響して起こる生理的な現象で、1日のなかで「平熱」と呼べる体温もまったく異なります。

そのため感染症にかかった時、「朝は熱がなかったのに夜に急に上がってきた」ということは珍しくありません。

また、熱が上がったり下がったりする症状は主に3つの種類があります。

  • 間欠熱:1日の中で平熱と高熱を繰り返す場合

  • 弛張熱:1日の中で上がったり下がったりを繰り返すものの37℃以下にはならない

  • 波状熱:熱が出始めてから数日かけ上がっていき、その後徐々に平熱に戻り数日平熱が続いた後再度熱が上がる

熱の推移の仕方によって、病態や合併症の推測がしやすくなる場合があります。

そのため熱があるときは可能な限り1日2~3回以上熱を測り、測定した熱と測定時間を記録しましょう。受診の際に医師に見せると診察に役立ちます。

その時の症状や食事量、解熱剤を使用した時間なども一緒に記録しておくとなお良いでしょう。ただし、自分の平熱がどれくらいであるのかを知っておくことも大切です。

夜になると発熱してつらい

日中は微熱くらいだけど夜にかけて高熱になるのを繰り返していると体力的にも精神的にもつらいですよね。

夜の高熱の時間帯にこそお医者さんに診てもらいたいのなら、ファストドクターをぜひ利用してください。

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WHOが発表しているコロナの症状について

WHO(世界保健機関)が発表しているコロナウイルスの症状は、「最も一般的な症状」「あまり一般的ではない症状」「重篤な症状」に分かれています。

特に発熱は多くの方にみられる症状です。中には、ただ発熱するのではなく上がったり下がったりを何日も繰り返すといった少し厄介な症状があらわれることもあります。

最も一般的な症状

  • 発熱

  • 空咳

  • 倦怠感

  • 味覚障害

  • 嗅覚障害

あまり一般的ではない症状

  • 結膜炎(目の炎症)

  • 喉の痛み

  • 頭痛

  • 筋肉痛や関節炎

  • 皮膚の発疹

  • 指やつま先の変色

  • 嘔吐

  • 下痢

  • 悪寒

  • めまい

重篤な症状

  • 呼吸困難

  • 食欲減退

  • 持続的な胸の圧迫感

  • 38度以上の高熱

  • 発話や移動性の喪失

  • 錯乱

 

深刻な状態になると見られるのが、脳卒中やせん妄(一時的な意識障害や認知機能の低下)、神経障害などです。

またウイルスに感染してから症状が現れるまで、最大で14日かかるといわれています。

疑わしい症状が出た場合は、県外への外出や陽性者との接触など、思い当たる節はないか、自分の行動を見直してみましょう。

関連記事:【2024年3月】コロナの最新症状や潜伏期間について確認しよう

最新株「JN.1」の症状は?

コロナウイルスはこれまで変異を繰り返しており、アルファやベータ、デルタなど、さまざまな変異株が報告されています。

そして2021年11月には南アフリカから「オミクロン株」が新たに見つかり、日本においては第6波の主流として感染拡大しました。

2023年12月頃からは「JN.1株」が見つかり、感染が拡大しています。JN.1はオミクロンの子孫株と言われており、以下のような症状がみられると報告されています。

  • 鼻詰まりや鼻水

  • のどの痛み

  • 倦怠感

  • 頭痛

  • 筋肉痛や体の痛み

  • 発熱または悪寒

  • 吐き気または嘔吐

  • 下痢

  • 息切れ、呼吸困難

  • 味覚または嗅覚異常

感染拡大の時期が風邪やインフルエンザの流行期と重なり、症状も似ていることから判断が難しいのが特徴です。

関連記事:【2024年3月】新たな変異株JN.1とは?症状と感染状況を解説

療養生活についての注意点

新型コロナウイルスに感染した場合、基本的には自宅での療養となります(2024年3月時点)。

以前は、保健所からの聞き取り調査が行われ、症状や年齢によって自宅療養・宿泊療養・入院のいずれかを決められていました。

しかし、2023年5月8日に5類感染症に移行してからは、政府が一律に対応を求めることはなくなりました。感染対策の実施については個人・事業者の判断が基本とされています。​

また、新型コロナ患者や濃厚接触者に対して、感染症法に基づく外出自粛は求められなくなり、外出を控えるかどうかも、個人の判断に委ねられています。

2023年5月8日以降は厚生労働省より以下のことが推奨されています。

  • 発症後5日間は他人に感染させるリスクが高いため、発症日を0日目として5日間は外出を控えること

  • 5日目に症状が続いていた場合は、熱が下がり、痰や喉の痛みなどの症状が軽快して24時間程度が経過するまでは、外出を控え様子を見ること

無症状で陽性となってしまった場合は検体採取日を 0日目としてカウントすると良いでしょう。

また、学校保健安全法施行規則においても、「発症した後5日を経過し、かつ、症状が軽快した後1日を経過するまで」を新型コロナウイルス感染症による出席停止期間としています。[4]

更に、感染者や同居者が気を付けた方が良いことをまとめたので、参考にしてみてください。

陽性者が気を付けること

  • 外出を控える(外出する際は感染拡大を抑えるためマスク着用を推奨)

  • 外部からの訪問者はできるだけ受け入れない

  • 鼻をかんだティッシュはビニール袋に入れて、しばってから捨てる

  • 食事がとれないときは水分を少しずつ、小まめに飲む(水よりも経口補水液がおすすめ)

※一人暮らしの場合は、部屋の消毒は基本的に必要ありません。掃除を心がけ、清潔な環境で療養するようにしましょう。

同居者が気を付けること

  • 不要不急の外出は控える(外出する場合は、マスクを着用)

  • 看病する人は1人に限定する(心臓、肺、腎臓に持病のある方、糖尿病の方、免疫の低下した方、妊婦の方など避ける)

  • 感染者との生活空間を分ける

  • 小まめな手洗いとアルコール消毒をする

  • マスク着用を徹底する(陽性者と接触した際に着用していたマスクは他の部屋に持ち出さない)

  • 部屋の窓を5~10cm開けて常時換気する(難しい場合は、1~2時間に1回5~10分ほど換気する)

  • 感染者とのリネン類や食器などの共用は避ける

  • 感染者の食器はなるべく使い捨てのものを使用する(共用する場合は、食器用洗剤で洗ってから使用する)

  • ドアノブや照明のスイッチなど共用部分を1日1~2回、100倍希釈した家庭用洗剤で拭き掃除する(気になる場合は、薄めた漂白剤を含んだキッチンペーパーなどで拭き取る)

  • 感染者が使用した後のトイレは、薄めた漂白剤をしみこませたキッチンペーパペーなどで消毒する

  • お風呂の順番は感染者を最後とし、使用後は浴室内をシャワーで洗い流して換気をする

同居者がいる場合は、家庭内感染が起こる可能性があります。感染を拡大しないためにも、これらの注意点を守り、正しい行動をとるようにしましょう。

体調が悪化した際は医療機関へ

毎日の健康観察の中で気になる症状がある場合は、医療機関(かかりつけ医や診断を受けた医療機関)に電話し、受診や薬の処方の相談をしましょう。

特に重症化リスクの高い高齢者や、基礎疾患を持つ人、妊娠中の女性などは注意が必要です。何かあればすぐにかかりつけの医師に相談するようにしてください。

気になる症状の例としては、以下のものがあります。

  • 血中酸素飽和度が低下傾向にある

  • 水分補給が困難
  • 下痢などの全身症状が現れた
  • 38.5℃以上の高熱が4日以上続いたり、熱が上がったり下がったりしている

まずは血中酸素飽和濃度が低下傾向であることです。血中酸素飽和濃度とは、パルスオキシメーターで測定するSpO2の数値のことを指します。

95%以下が続くのであればすぐに医療機関に相談しましょう。90%以下であれば救急搬送をした方が良いです。酸素投与が必要になります。

また、数値に限らず呼吸困難により動けない時は迷わず救急搬送をしてください。

パルスオキシメーターを持っていない場合、子どもや高齢者などは特に、息苦しさなどの自覚症状がわからないこともあります。

肩呼吸をしていないか、呼吸回数が多くないか、唇や指先の色が紫がかっていないかなどを観察しましょう。

脱水を起こすと、意識障害が現れます。水分摂取が困難な場合、または摂取してもすぐに吐き出してしまう場合は点滴治療が必要となるため、すぐに医療機関に受診してください。

酷い下痢や嘔吐などは、脱水に繋がります。症状が酷くなるときはかかりつけ医に相談しましょう。

長期間高熱が続くときや、熱が上がったり下がったりを何日も繰り返している時は肺炎を起こしている可能性も考えられます。

可能であれば、体温と測った時間を記録しましょう。記録したものを医療機関に持参すれば、診断や治療に役立ちます。

上記以外にも健康状態に不安がある場合は、早めに相談することをおすすめします。

また、以下の症状は緊急性の高い状態です。直ちに119番で救急車を要請してください。

表情・外観

  • いつもと様子が違う

  • 唇が紫色

  • 顔色が悪い

息苦しさ

  • 息が荒い

  • 呼吸するのがつらい

  • 胸に痛みがある

  • 肩で息をする

  • 横になると息ができない

意識障害

  • 意識が朦朧とする

  • ぼんやりする

  • 脈のリズムが乱れる

発熱症状が4日以上続いていて不安

数日から1週間で解熱するとはいえ、4日以上続いていると不安になってきますよね。

病院に行く気力はないけど一度医師に相談したい、見てもらいたいとお考えであればオンライン診療ができるファストドクターを頼ってください。

アプリをダウンロードしていただき、診察予約をすれば自宅にいながら医師の診察を受けることができます。

熱が上がったり下がったりしているときの対処方法

熱が高い時の対処方法として、薬を使用する方法と使用しない方法を紹介します。

手元に薬がある人は用法容量を守りながら服用すると体調の悪化を防ぐことができるでしょう。

薬を飲まずに熱を下げるのは薬を飲むより時間はかかってしまうかもしれませんが、応急処置として覚えておくことは大切です。

夜間や休日など、病院が開いていないときには2つの方法を組み合わせながら対処すると、症状の悪化を防ぐことが可能となります。

ただし熱が上がったりさが下がったりを繰り返す症状が1週間以上続く場合は、再度医療機関に相談してください。

薬を飲んで対処する

熱を下げるためには、解熱剤を服用します。

一般的には38度以上で服用しますが、全身の震えが出ている時はまだ熱が上がりきっていない時です。小さな子どもは熱が上がりきる前に手足がつめたくなることもあります。

震えがおさまったり、熱が上がりきったりしたタイミングで服用するのがよいでしょう。コロナに対して使用する解熱剤はとくに制限はありません。

よく使用される薬剤としてアセトアミノフェン(カロナール🄬)とNSAIDs(ロキソプロフェン🄬)などが挙げられます。市販薬としても手に入る薬です。

自己判断で使用する場合は添付文書をよく読んで、副作用や用法容量を確認してから服用してください。可能であればかかりつけの医師や薬剤師に相談しましょう。[5]

薬を飲まずに対処する

熱が上がったときに解熱剤を持っていれば服用すれば早めに落ち着くかもしれません。

薬を飲まずに対処する方法としては3つあります。

  • 水分を多くとる

  • 睡眠をしっかりとる

  • 氷嚢などで冷やす

先述したように、震えが出ているときや子どもの手足が冷たくなっているときはまだ熱が上がりきっていないため、身体をしっかりと温めてください。

氷嚢などで頭を冷やすのは、震えが治まり、熱が上がりきってからにしましょう。

頭を冷やすことに熱を下げる効果はありませんが、熱による不快感を和らげ、心地よく睡眠がとりやすくなります。

発熱はウイルスと闘うために必要な身体の防御反応です。そのため、高熱でもぐったりしていなければ解熱剤で無理に熱を下げる必要はありません。

ただし、ぐったりして水分や食事が摂れないときは解熱剤を服用し薬が効いている間に水分や食事を可能な範囲で摂取しましょう。

また、子どもで熱性けいれんの既往がある場合などは、必ず医師の指示のもと処方された薬剤を使用してください。

熱が上がったり下がったりしているときのQ&A

ここからは、熱が上がったり下がったりしている人が疑問に思うことについてお答えします。

熱が上がったり下がったりするのは何の病気ですか?

新型コロナウイルス感染症でも、熱が上がったり下がったりする症状が報告されています。その他の考えられる疾患は以下のとおりです。

  • ウイルス感染症(インフルエンザ、RSウイルス、アデノウイルスなど)

  • 細菌感染症(肺炎、気管支炎、膀胱炎、感染性心内膜炎など)

  • 悪性リンパ腫

  • マラリア

  • 膠原病

症状が続く場合や、気になった時は早めに医療機関を受診しましょう。

コロナウイルスの熱は何日続く?

発熱の期間は人によってさまざまです。1日で下がってしまう人もいれば数日~1週間程度続く人もいます。

2023年2月の研究では、コロナによる熱は発症したその日が一番高く、だいたい3~4日で平熱に戻るというデータが発表されています。

高熱の度合いに関しても「ワクチンを3回以上接種した人」より「未接種もしくは2回未満接種した人」の方が高熱であると報告されていますが、やはり個人差としか言えないのが事実です。[7]

コロナ 熱が下がるのは何日目?

先述したとおり、人によってさまざまです。しかし、感染者の8割が1週間程度で解熱します。

それ以上長引く場合は肺炎を合併している可能性もあるため、再度受診することをおすすめします。

解熱後、再度発熱するのはなぜ?

ウイルスと戦って勝利した免疫力が疲労により一時的に弱くなることで、体に残ったウイルスに抵抗されることがあるためです。

他にも、過度なストレスによる免疫力の低下や、治療の自己中断が影響する場合もあります。

まとめ:発熱は体力を奪うので異変があればすぐに受診を

新型コロナウイルス感染症にかかった多くの人に見られる発熱の症状ですが、中にはただ熱が出るだけではなく、熱が上がったり下がったりを繰り返すという場合もあります。

朝より夕方に熱が高くなるのは人間の生理現象であり、自然に起こることです。しかし、中には特定の病気に特徴的な熱変動を起こしている場合もあります。

新型コロナウイルス感染症の重症化予防や、合併症の早期発見のためにも、熱の変動を記録しておくと治療に役立つでしょう。

また、発熱は体力を奪います。体力が消耗されウイルスと闘う力が弱くなると重症化リスクも高まってしまうため、気になる症状がある時は迷わず医療機関を受診してください。

コロナに感染したときに備えておきませんか?

急にのどが痛くなったり、熱が上がったり下がったりしていたりすると「コロナかも?」と不安になりますよね。

気になる症状があらわれ始めて医療機関を受診できずにお困りであれば、オンラインで受診予約、医師の診察を受けることができるファストドクターのアプリをダウンロードしておきませんか?

アプリをダウンロードしておけばすぐに診察予約をすることが可能です。

参考文献

[1]免疫系はどのように機能しますか?- InformedHealth.org - NCBI本棚 (nih.gov)

[2]免疫力を高めるための6つのヒント |DNPAOの |疾病管理予防センター (cdc.gov)

[3]心因性発熱:心理的ストレスが臨床集団の体温に及ぼす影響 - PMC (nih.gov)

[4]温度 - 臨床方法 - NCBI 本棚 (nih.gov)

[5]新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の対応について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

[6]市販の解熱鎮痛薬の選び方|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

[7]Associations of COVID-19 Symptoms with Omicron Subvariants BA.2 and BA.5, Host Status, and Clinical Outcomes: A Registry-Based Observational Study in Sapporo, Japan - PMC (nih.gov)

 

記事監修
  • 名倉 義人
    救急科専門医

    ・平成21年 名古屋市立大学医学部卒業後、研修先の春日井市民病院で救急医療に従事 ・平成23年 東京女子医科大学病院 救急救命センターにて4年間勤務し専門医を取得 ・平成27年 東戸塚記念病院で整形外科として勤務 ・令和元年 新宿ホームクリニック開院

    日本救急医学会、日本整形外科学会

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