症状を調べる

便秘

の緊急度チェックと対処法、受診目安

緊急度を調べる
対処法を調べる
スタッフ画像

症状ごとの緊急度をチェック

オンライン診療で受診できるか、対面診察が必要かは、重い症状の有無で判断が可能です。

緊急度を調べる
対処法を調べる
医師画像

医師監修でわかる

  • 症状の特徴と注意点
  • 赤ちゃん・子どもの対処
  • 病院のかかり方

便秘とはどんな状況?判断基準と受診目安

便秘とはどんな状況?

便秘とは、腸内に便が長く留まることで、水分が腸に吸収されすぎてしまい、便が固くなることが原因で起こります。

便秘の判断基準

以下のような状態は、便秘だと言えます。

  • 排便が1週間で3回以下
  • 3日排便がない
  • 便は出るが残便感がある

便秘は軽症であれば、市販薬の使用や生活習慣の見直しで改善することも多いです。

しかし、症状が重い場合は医療機関で治療したほうがよい場合や、まれに病気が潜んでいる場合もあります。

子どもの場合、上記に加えて機嫌が悪い、食欲がない、お腹を触ると痛がる、吐き気や嘔吐があるといった症状があれば、便秘だけでなく他の病気の可能性も考え、早めに小児科を受診しましょう。

受診したほうがよい便秘

以下の症状がある場合、医療機関を受診してください。

  • 発熱、強い腹痛、強い張り、嘔吐をともなう便秘

  • 1週間以上便秘が続く

  • 便秘が習慣化している

  • 40歳以降に便秘の症状があらわれた

ときどき腸炎や腸閉塞、がんなどの病気が隠れている場合もあります。

気になる症状や事柄がある場合は一度医師へ相談してみましょう。

病気の早期発見に繋がるほか、自分の健康状態を把握する機会にもなります。

 

 知っておこう!便秘3つのポイント

便は消化器の健康状態を知らせるバロメーター

自分の排便周期を把握することはとても大切です。

便の色や状態から消化器の健康状態を知ることができるほか、病気を発見するきっかけになったり、便秘薬を使用するタイミングの基準にできます。

排便周期には個人差があるため、自分の排便を観察し把握しましょう。

市販の便秘薬は耐性や依存性に注意

  • 便秘薬は作用の仕方で刺激性と非刺激性に分けられます。
  • 刺激性の薬を長く使い続けると、腸が慣れてしまい効きにくくなることがあります。腸の動きが弱まり、自然な排便が難しくなることもあります。

毎日出したい、痩せたい、なんとなくなどの理由で常用するのは避けましょう

自分の排便リズムを知り、必要なときだけ適切に使うことが大切です。

赤ちゃんや子どもは便秘で吐き気を感じやすい

便秘による吐き気や嘔吐は大人でも起こりますが、体が小さい赤ちゃんやこどもに起こりやすいです。

熱がないのに嘔吐をした場合には、最後の排便があったのはいつか思い返してみてください。

いつもよりも排便の量が少ない、間隔が長いときの嘔吐は便秘が原因かもしれません。

赤ちゃんや子どもの便秘で吐き気や嘔吐が起こる理由

  • 便がたまりお腹の中が膨れる、張る
  • 腸の中に便がたまり腸全体の動きが悪くなると消化液が溜まりやすくなり、吐き気の原因になる

便秘が関連する病気

便秘が症状としてあらわれる病気

  • 大腸がん
  • 腸閉塞
  • 腸重積
  • 過敏性腸症候群
  • 弛緩性便秘
  • 習慣性便秘
  • 糖尿病

便秘の対処方法は?

便秘薬を使う

便秘の薬は作用によって、いくつかの種類があります。

それぞれの注意点については以下のとおりです。

種類

作用するしくみ

メリット

注意点

刺激性便秘薬

大腸を直接刺激して動かすことで排便を促す

  • 効果が強い
  • 非刺激性便秘薬と比べて効果が現れるのが早い
  • 毎日使用で耐性が生じる
  • 大腸の動きが低下
  • 薬がないと排便できない状態になることも(依存性)

非刺激性便秘薬

便に水分を集めて柔らかくすることで排便しやすくする

  • 耐性や依存性がほとんど起きない
  • 妊婦でも使用できる
  • 効果が現れるのに時間がかかる

浣腸

直腸内に液体を注入し、直接刺激して排便を促す

  • 刺激性便秘薬よりも即効性が高い
  • 必要なタイミングで確実に排便できる
  • 血圧低下や直腸不快感などの合併症があらわれることも
  • 使用方法を誤ると腸に穴が空くリスク

注意点

  • 刺激性便秘薬や浣腸は、即効性があります。しかし、腸への負担に加え、耐性や依存性などの注意点も大きいです。常用は避け、頓服として使用しましょう。

  • 市販されている便秘薬の9割は刺激制便秘薬です。上記のような注意点もあるため、購入前に薬剤師へ服用について相談しましょう。

子どもや赤ちゃんの便秘には「の」の字マッサージ

子どもや赤ちゃんに自己判断で便秘薬や浣腸を使用することは避けましょう

薬に依存性や耐性ができてしまったり、合併症を引き起こすことがあります。

なるべく小児科を受診し、医師の指示に従って使用しましょう。

赤ちゃんや子どもに自宅ですぐに行える対処としては、「の」の字マッサージがおすすめです。

知っておきたい豆知識

綿棒浣腸について

赤ちゃんの便秘では、綿棒浣腸が行われることがあります。 薬を使わずに効果が出やすい方法です。適切に行うため小児科で医師や看護師から指導を受けて行いましょう。

セルフケア

セルフケア

やり方

期待できる効果

水分摂取

1日2Lを目安に水分摂取を行う

便が柔らかくなる

マッサージ

おへそを中心とし、お腹に「の」の字を書くようにマッサージを行う

腸のぜん動運動を促進する

軽い運動

ウォーキングや散歩など

腸のぜん動運動を促進する

食事

水溶性食物繊維が多い食品を食べる

例:あずき、きくらげ、こんにゃく、大麦、わかめ、昆布、納豆

水溶性食物繊維が多い食べ物は、水に溶けやすく水分を保持する働きがあるため排便がスムーズになる

【対面で診察?救急車?オンライン診療?迷ったら】今の症状と適した受診先

受診が必要な症状について知っておきましょう。

緊急度チェックでは、症状に応じた受診先をすぐに判定できます。

判断に迷う時の相談先

至急受診を(昼夜を問わず救急外来)

便秘に伴い以下の症状がある場合は至急医療機関を受診しましょう。昼夜を問わず救急病院を受診してください。

  • 腹部に強い痛みがある
  • 腹部に強い張りがある
  • 発熱
  • 吐き気・嘔吐

早めの対処

以下の症状がある場合は病院が空いている時間に受診しましょう。

  • 3日以上排便がない
  • 排便が1週間に3回未満
  • 便に血が混じる
  • 便が真っ黒
  • 1週間以上便秘が続く
  • 便秘が習慣化している
  • 40歳以降に便秘の症状が現れた

様子を見ても良い

  • 便秘薬やセルフケアなどの対処で便秘が改善した

判断に迷う場合はオンライン診療で医師に相談することが可能です。

子どもの体調不良、どう判断する?

特に5歳以下の子どもは自分の体に起こっている症状を正確に伝えることが難しいです。

また、何度も同じ質問をされると質問に対する答えが変化する場合もあるため、本人の言葉だけで状態を判断することは避けましょう

体調不良や、喉が痛い・頭が痛い・鼻が詰まるなどの不快な症状を不機嫌で表現している場合が多いです。朝に「今日は機嫌が悪いな」と思っていたら夕方になって熱が出たというケースはよくあります。

そのため、親からみて「何か変だな?」「いつもと違う?」という様子が続く場合は医師へ相談してみましょう。

「こんなことで受診していいのかな?」「家庭の事情でなかなか受診できない」というときには、オンライン診療もおすすめです。

受診するときのポイント

受診の際は以下のように時系列で状況を伝えるとよいでしょう。

余裕があればメモなどを作成しておくとよりスムーズです。

  • いつから便秘の症状があるか
  • 普段の排便周期はどれくらいか
  • 水分や食事は摂れているか
  • 他に症状はあるか
  • 持病はあるか
  • 持病などで飲んでいる薬があるか
  • 症状に対して薬を服用したか→ある場合は薬品名(商品名)と服用時間

病院の持ち物リスト(優先順)

緊急時(救急車)も必ず持参

  • スマートフォン/携帯電話
  • 家族の連絡先がわかるもの
  • お財布
  • お薬手帳(持病がある場合は必ず)

持参が必要

  • 保険証
  • 医療証
  • 診察券

※保険証・医療証が無いと、費用が一時的に10割負担となることがあります

子どもに必要

子どもは下記も準備しましょう。

  • 着替え
  • おむつ
  • おしりふき
  • ビニール袋2−3枚
  • 大きめのタオル(フェイスタオル等)

 

「対処法を調べる」監修医師

監修医師

こうだたかゆき

神田貴行医師

日本小児科学会専門医/博士(医学)
島根大学医学部臨床教授
コンサータ登録医

鳥取大学医学部卒業後、小児科医として16年間病院勤務、11年間発達障害児対応クリニック院長を務めた。現在は小児科を中心にオンライン診療等を行うフリーランス医師としても活動中。

この記事は医師監修のもと、ファストドクター株式会社が制作しています。

関連するコラム記事

関連する症状の詳細

この緊急度チェックは総務省消防庁準拠の緊急度判定プロトコールに基づいて一般的に考える症状を表示しており、診断するものではありません。気になる症状がある場合にはご自身の判断で受診してください。

ファストドクターの往診・オンライン診療は、ファストドクターに参画する医療機関において行われます。

ファストドクターについて

救急往診・オンライン診療ならファストドクター

ファストドクターでは救急往診やオンライン診療のご依頼を受け付けています。必要に応じて適切な医療機関を紹介します。

  • 年中無休 24時間対応
  • 保険証・医療証が使える
  • 自宅やオフィスで受診可能
医師画像

ファストドクター利用実績

175万件

※2024年9月末時点のプラットフォーム利用件数

ファストドクターアプリ

ドクターのオンライン診療・往診アプリ

オンライン診療も往診も
アプリから便利に相談

App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう